「ちゅ~るちゅ~る CIAOちゅ~る」や「ラ~イトツナは、いなば」など軽快なCMで知られる缶詰製造大手いなば食品。
今年3月には大谷翔平選手の所属するロサンゼルス・ドジャースのスポンサーにもなった有名企業だ。そのいなば食品の今春の一般職採用の新入社員19人のうち少なくとも17人、実に9割が入社を辞退していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。
静岡県に本社を置くいなば食品は、ライトツナなどの缶詰やペットフードを製造し、売上高は1350億円(昨年)に上る。
「1948年設立で従業員数は子会社などを含めると4800人です。上場はしていませんが、米国や欧州にも現地法人のある大企業です」(経済誌デスク)
一体、何があったのか。入社を辞退した女性が語る。
「当初は真新しい社員寮が完成していると聞いていたのですが、社宅として会社に案内されたのは古い一軒家ばかり。そこに新入社員同士2~4人に分かれて、共同生活をしろというのです……」
小誌が入手したその“社宅”の画像や動画には、雨漏りする部屋の様子などが映っている。“ボロ家ハラスメント”といえる有様に直接、会社に抗議をした新入社員の保護者もいたという。
また、給料についても、入社直前になって、募集要項に明記してあった額よりも3万円ほど少ない額を提示されたという。
労働問題に詳しい佐々木亮弁護士が語る。
「入社前に会社が示していた条件と相違があれば労働者との契約違反となります」
いなば食品の現役社員が、嘆息する。
「社長夫人で現在は取締役の稲葉優子会長が、社員の待遇を指示しているんです」
社内で「逆らうと、どうなるかわからない」と恐れられる“女帝”とは何者なのか――。
4月10日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および4月11日(木)発売の「週刊文春」では、新入社員が受けた信じがたい会社側の説明や、“ボロ家社宅”の画像、稲葉会長夫妻から命じられる驚きの業務について詳報する。
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