電車内でたばこを注意した男子高校生が10分間にわたって殴られ、重傷を負った事件で、取材に応じた被害者の父親が当時の生々しい状況を語りました。
■暴行10分間 誰も止めず…
被害に遭った高校生の父親:「警察のほうから一報が入って、息子がたばこを吸っている方、電車の中で吸っている方を注意したら殴られて。今、救急車で病院に運ばれているっていうのを聞いたのが最初。すごく心配しました。何があったのかも。注意して殴られて、病院ていうのが。そんなに殴られるものかと思ったので」
現場は、JR宇都宮線の車内でした。雀宮駅を出た辺りで、事件は起きました。
傷害の疑いで逮捕されたのは、飲食店従業員・宮本一馬容疑者(28)です。
宮本容疑者は、知人と2人でJR宇都宮駅から電車に乗り、優先席に座りました。
そして、一つ先の雀宮駅を過ぎた辺りで、あろうことか宮本容疑者は寝転がり、喫煙し始めたというのです。
これに対し、近くに座っていた男子高校生が「お兄さん、タバコ吸っていますね。やめてもらえませんか?」と、喫煙をやめるよう求めたところ、宮本容疑者は逆ギレし、顔を近付けるなどの威嚇(いかく)を始めたといいます。
宮本容疑者:「ぶっ殺すぞ」
2人は、もみ合った後、宮本容疑者が一方的に、男子高校生に暴行を加え始めたのです。
電車が2つ先の駅・自治医大駅に着くと、宮本容疑者の行動はさらにエスカレートしていきます。
被害に遭った高校生の父親:「(宮本容疑者に)駅で降ろされて、『降りないと、周りの友達もやるぞ』みたいなことを言われたので。そこで、土下座しろって言われて、土下座したというふうに本人から聞いた。自分が悪くないのに、結局ホームで土下座させられて、靴で頭を踏まれたりっていう行為が、やっぱり精神的につらかったんだと思います」
10分以上にわたり、殴る蹴るなどの暴行を受けた男子高校生は、顔の骨を折られ、全治不詳の重傷です。
宮本容疑者の同行者と、男子高校生の3人の友人は暴行を止めようとしました。しかし、他の乗客の中に、止める人は誰もいなかったといいます。
コメント一覧