Pfizer(ファイザー)、Moderna(モデルナ)、AstraZeneca(アストラゼネカ)などの企業が提供する新型コロナワクチンは、心臓、脳、血液の疾患をまれに引き起こすことが、査読付きの最新研究で明らかになった。
ただし専門家によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発症にともなうリスクは、ワクチン接種にともなうリスクを大幅に上回るという。
ワクチンの安全性と効果に関する多国籍の調査ネットワークで、WHO(世界保健機関)が主導する「Vaccine Safety Net」プロジェクトのメンバー団体でもある「グローバル・ワクチン・データ・ネットワーク」の研究チームは、8カ国9900万人のワクチン接種者を対象に「特に注目すべき有害事象」とみなした13の疾患の予想発生率(接種開始前のデータから取得したもの)を、実際に観測された発生率と比較した。
ワクチン接種の利益が、リスクを大幅に上回る
新型コロナワクチンの目的は、重篤な感染症の予防だ。モデルナ、ファイザー・ビオンテック、アストラゼネカ製のワクチンは、重症化や入院、死亡を予防する効果があることが研究で示されている。
一方、新型コロナ感染後に神経症状が発生する確率は、新型コロナワクチン接種後に比べて最大617倍に上っており、これは「ワクチン接種の利益が、リスクを大幅に上回る」ことを示唆していると、今回の研究著者らは述べている。
米エール大学の岩崎明子教授(免疫生物学)によると、心筋炎の発症リスクも、ワクチン接種後より新型コロナ感染後の方が高い。
新型コロナワクチン2回目接種後の心筋炎発症リスクは10万人あたり35.9人であるのに対し、新型コロナ感染後のリスクは同64.9人となっている。
また、2023年に学術誌『Neurology』に発表された研究によると、新型コロナ感染後のギラン・バレー症候群の発症リスクは対照群の6倍であるのに対し、ワクチン接種後の発症リスクは同0.41倍だった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c75e05bca984403b4cdec0378eb58a280aabf89b
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