ITmedia ビジネスオンライン 4/4(火) 10:09
なぜバーガーキングは、マックをイジるのか
バーガーキングがまたやらかした。
東京・渋谷センター街の屋外広告でマクドナルドをイジっているのだ。
この巨大な看板は、3月17日発売の新しいビッグバーガー「BigBet(ビッグベット)」を紹介したものだが、商品の写真やバーガーキングのロゴ、「正面から大勝負!」というキャッチコピーが横に伸びてゆがんでいる。
だが、ある場所から見ると、ハンバーガーが立体的に飛び出しているように見えて、文字もきれいに見えるとSNSで大きな話題になった。そのある場所とは、この看板の近くにあるマクドナルドの店内である。マックの中から見たときだけ、この広告はハッキリと見えるようにデザインが計算されているのだ。
この「仕掛け」についてバーガーキング側は「どう感じるかはお客様次第です」(まいどなニュース 4月3日)と明言を避けているが、SNSでは大いに盛り上がっている。
「ケンカ売ってんな―w」と面白がる人もいれば、「逆にカネかけてマックの集客に一役買ってるじゃん」と突っ込みを入れる人もいるのだが、「またじゃれ合ってるよ」と「トムとジェリー」のように仲良くケンカしているような印象を受けている人も少なくない。
バーガーキングがマックをイジるのは、これが初めてではないからだ。
私たちの勝チ
有名なのは、20年に勃発した「昭和通りの乱」である。1月31日、22年にわたって営業をしていたマクドナルド秋葉原昭和通り店が閉店することとなった。店頭には「22年間のご愛顧ありがとうございました」という大きな垂れ幕が設置され、そこには別れを告げるドナルドの後ろ姿と「See you」の文字が記されていた。
すると、ほどなくして、この店の目と鼻の先にあるバーガーキングが動く。なんとこの垂れ幕をパクったデザインで、「22年間たくさんのハッピーをありがとう」という垂れ幕を店頭に掲げたのである。
こちらはドナルドの代わりにバーガーキングの店員が頭を下げて、「Thank you」の文字が記されている。そう聞くと、ライバルが労をねぎらった「美談」のように聞こえるだろうが、実はそうではない。この垂れ幕の中で、マクドナルドへのメッセージが綴られていて、これを一番左側の文字を「縦読み」すると、こんな言葉が浮かび上がる。
「私たちの勝チ」――。
閉店するマックに「お疲れさま」と言っている風で、実は勝利宣言というなんともウイットに富んだこの広告は大きな話題になった。
だが、バーガーキングのイジりはこれで終わらない。この騒動からおよそ2年後の22年4月1日、マクドナルド秋葉原昭和通り店が、新しいビルで規模も大きくなって復活したのだ。
この強烈なカムバックを受けて、バーガーキングが再び店頭に大きな垂れ幕を掲げる。そこには「私たちの価値」という言葉とともに、看板商品「ワッパー」の写真が掲載されているのだが、やはりメッセージの一番右側の文字を縦読みすると、「店のデカさよりだいじなこと。」となる。要するに、大型店舗で復活したマックに対して皮肉を述べているようにも取れるのだ。
(中略)
もちろん、マクドナルドもやられっぱなしではない。フランスのマックの広告では、田舎の道路添いに設置されたひょろっと細長い案内板の写真が掲載されている。よく見ると、これは現在地から258km先にあるバーガーキングまでの道順が紹介されたものだ。そして、その脇には小さな案内板があって、「マクドナルドまで直進5km」とあるのだ。
世界中で「マックVS. バーガーキング」
この広告がつくられた当時、フランス国内ではマックのドライブスルーは1000店舗以上あったのに対して、バーガーキングは20店舗ほどしかなかった。少なさをイジっているわけだ。(以下、略)
※全文・詳細はリンク先で
https://www.itmedia.co.jp/business/spv/2304/04/news047.html
私たちの勝チ
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