Twitterは売上の90%を広告収入に依存している、広告を主な収入源としている企業です。しかし、マスク氏がTwitterを「言論の自由を守るために買収する」と発言していたことから、広告業界では「マスク氏の傘下となったTwitterが広告主に不利益を被る可能性」が危惧されていました。
そのため、マスク氏によるTwitter買収が完了した2022年10月28日以降、広告企業の中には広告主に対して「Twitterへの広告出稿を一時停止するように」と呼びかけるケースが増加しているそうです。
また、TwitterのCEOに就任したマスク氏の言動に対する疑念も存在します。その理由は、マスク氏がTwitterを買収してからのわずかな期間で、イギリスの大手一般紙であるThe Guardianを「かつてはバランスが取れた左翼寄りの誠実なメディアでしたが、今では極左のプロパガンダに成り下がっています。いつの日かThe Guardianが元に戻ることを願っています」と非難したり、The New York Timesをフェイクニュース呼ばわりしたり、完全に根拠のない陰謀論をリツイートして人種的中傷を助長したりしているためです。
そんな中、マスク氏が「活動家グループが広告主に圧力をかけたため、Twitterの収益が大幅に減少しています。本当にめちゃくちゃだ!彼らはアメリカにおける言論の自由を破壊しようとしています」とツイートし、Twitterへの広告出稿が大幅に減少していることを認めています。
マスク氏のツイートに対して、海外メディアのMashableは「一部の活動家グループが広告主に圧力をかけた可能性はありますが、実際は企業がブランドイメージに非常に敏感であり、否定的な関連性を見れば瞬時に逃げ出すというだけです」と報じ、あくまでマスク氏のこれまでの言動がすべての元凶になっていると指摘しています。
広告主の撤退により、Twitterは収益源の確保に動くべくこれまで報じられてきた金策を加速させる可能性があります。これまで報じられてきた金策のひとつが、認証済みバッジの取得を月額8ドル(約1170円)のTwitter Blueの特典とするというもの。報道によると、これが実現すればTwitterは認証済みバッジの配布にユーザーの身元を確認することがなくなるとも報じられています。
他にも、Twitterは著名人へのDMを有料化することや、一部の動画を有料化することでユーザーに視聴料を請求することなども計画していると報じられています。
なお、Twitterが計画中であるこれらの有料サービスについて、Mashableは「現時点ではこれらのアイデアが上手くいくかどうかは不明です。これらの計画のいくつかが成功したとしても、マスク氏がTwitter買収に支払った440億ドル(約6兆5000億円)から利益を得られるようになるとは想像しがたいです。最悪のシナリオとしては、Twitterの有料化とマスク氏による収益化計画の組み合わせにより、ユーザーがプラットフォームから遠ざかり、すでに逃げ出した広告主が別のプラットフォームへ向かうことです」と記しました。
https://article.auone.jp/detail/1/3/7/48_7_r_20221105_1667630013339032
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