https://news.yahoo.co.jp/articles/bb64bb81bbab2a8bdab35b5641584cb4b1a5e937
欧米各国などの厳しい経済制裁でロシアの財政に影響が出始めています。
G7サミットの課題となる制裁の引き締めには、ロシアが頼る中国とインドへの対応が焦点となります。
ロシアの首都モスクワでは民間の外貨両替所が次々と閉鎖しています。
ロシア通貨のルーブルが4月に入ってから急落しはじめたことへの対応だとみられています。
ルーブル安の背景の一つとみられているのがロシアの財政悪化です。
1月から4月の財政収支は3兆4000億ルーブル=日本円で6兆円を超える赤字に陥っています。
ロシアの外貨収入の大半を占める石油や天然ガスへの制裁の効果だと指摘されています。
そんなロシアが頼るのが中国です。
ロシアの外貨取引の中心は最近、アメリカのドルから中国の人民元に代わり、人民元のシェアはロシアの外貨取引のなんと4割にも達しています。
ただ、ロシア政府の関係者は、
「中国がロシアのエネルギーを買い支える保証はない。中国一辺倒は危険で、ロシア経済は非常に不安定な状況に置かれている」
と中国とのビジネスが順調ではないと危機感と懸念を示しています。
モスクワで行われた中ロ首脳会談の際でも、プーチン大統領が熱望したという中国への天然ガスのパイプライン「シベリアの力2」の締結は持ち越されました。
中国だけに頼れないと感じるロシアが熱い視線を送るのはインドです。
厳しい経済制裁で買い手を失ったロシア産の原油をインドが大量に安く購入し、ヨーロッパなどに転売しているとも指摘されています。
ロシアへの対応はG7広島サミットでも話し合われますが、そのために中国やインドとどう向き合っていくのかも焦点となりそうです。
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