フジテレビ“CM消滅”で「『古畑任三郎』『踊る大捜査線』をゴールデンで放送も」の苦渋の選択
既に埋まっていた同局の4月期番組のスポンサーのほぼ全てが撤退の動きを見せている。
営業スタッフが汗水たらして、やっとの思いで取ってきたCM契約がダメな役員たちのせいで一瞬にして水泡と帰したことで、フジ社内にはどんよりとした暗いムードと絶望感が漂っているという。
しかし、同局が迎える本当の地獄はこれからだ。公にされている同局の資料では、昨年4月から9月末までのCM収入は約712億円。
今年もほぼほぼ同額のCM収入が見込まれていたのだが、番組制作費の中心となるCM収入がなくなれば、出演するタレントのギャランティーが払えなくなるし、満足にロケにも行けず、外注スタッフも仕事がなくなる。具体的には、4月期の月曜22時枠で内定しているといわれる北川景子(38)の主演ドラマや、Travis Japanの松田元太(25)が初主演するとされる企画が、予算が見通せないこの状況で無事にクランクインを迎えられるのか……スタッフや事務所関係者は、そんな懸念を抱き始めているという。
しかも、フジテレビのこの危機がいつ落ち着くのかも不透明。そこで一部のテレビ関係者の間で囁かれているのが、「ゴールデンタイムで、人気映画や、過去のフジテレビ制作の人気ドラマの再放送を流す」というもの。
撤退したクライアントが戻ってくるまで、「古畑任三郎」や「踊る大捜査線」「コンフィデンスマンJP」といった過去の強力なコンテンツで急場をしのぐという案が出ているという。
■料金を大幅に安くして通販のCMを…
厳しい現実に直面しているフジテレビの営業現場からは、小規模なクライアントと、大幅にダンピングしたCM放映料の駆け引きが続けられている話も聞こえてきた。
テレビ局としての体裁を保つために、通販などのCMを入れることで、この現状を何とか打開しようという。
「もしかしたら会社がなくなるのでは……という危機的状況ですから、なりふり構わずやる、というのが正直なところでしょう。
フジテレビという会社の看板の上にあぐらをかいてきた社員は本気で身の振り方を考え始めているし、港社長の会見以来、スタッフのモチベーションはダダ下がり。満足に仕事が手に付かないのが現状です」(フジテレビ関係者)
大手スポンサーがフジテレビに戻るのはいつになるのか、そもそも戻ることはあるのか……。
フジテレビがテレビ局として存続できるのかも含め、27日の会見次第でその方向性がおぼろげながら見えてくるのではないか。
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