兵庫県尼崎市は15日、一斉閉業した違法フー○ク街「旧かんなみ新地」の土地建物を取得し、更地にして売却するための事業費2億6900万円を盛り込んだ2022年度一般会計補正予算案を発表した。さらに尼崎の市外局番が「06」になる契機をつくり、市内で現存する最古の洋館とされる国の近代化産業遺産「ユニチカ記念館」の用地取得費4億2千万円を計上した。
違法フー○ク街が一斉閉業した旧かんなみ新地(神田南通3)をめぐっては、登記簿上の地権者が30人に上り、共有部分の権利関係も複雑だった。市はこれまでに8割の地権者と合意。残りは交渉中だが、市は補正予算に全事業費を計上。「合意できた区画から順に、取得や、現在飲食店として営業中の店舗への補償を進めていく」としている。
市によると、かんなみ新地は敷地約680平方メートルで、実質2棟の長屋に37戸が連なっていた。戦後から約70年にわたって自由恋愛を名目に違法なフー○ク営業を続けてきたが、2021年11月に尼崎市長と尼崎南署長が連名で風営法に基づく警告を出して一斉閉店した。
一部店舗はバーやそば店などの飲食店として営業を続けたが、空き店舗が大半を占めて防犯や治安面の懸念もあるとして、市は昨年6月、一帯の土地建物を取得して更地にし、売却する方針を打ち出していた。
https://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/202302/0016052270.shtml
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